MotoGP第17戦タイGPプレビュー
2023/10/25
MotoGP第17戦タイGPが今週末、タイ北東部、ブリーラム県にあるチャン・インターナショナルサーキットで行なわれる。全長距離4.55km、最長ストレート1000m、右コーナー7、左コーナー5。
現在チャンピオンシップポイント争いは、ポイントリーダーのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)と2番手ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)の間では27ポイントと再び差が広がっている。インドネシアとオーストラリア両GPでは、Q1スタートを余儀なくされたにも関わらず、優勝と2位という好成績でポイントを獲得、現在366ポイントのバニャーヤ。日本GP雨天中断での優勝後、1位走行中に転倒したインドネシアGP、タイヤ選択の賭けが裏目に出たオーストラリアGPを過ごしたマルティンは現在339ポイント、タイGPでは、どう戦うのか。
今年のMotoGPカレンダーにあるサーキットで、唯一ドゥカティが勝ったことのないチャン・インターナショナルサーキット。現在293ポイントと、トップのバニャーヤには73ポイント差のマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)は、鎖骨手術からの更なる回復を魅せ、初めてのドゥカティの勝利を獲得しようとしているに違いない。
前戦オーストラリアで勝利し、バック転を披露したヨハン・ザルコ(ドゥカティ)は、今大会も同じことを狙うだろう。前戦、MotoGPクラス初の表彰台を獲得したファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、怪我からの回復が期待されるアレックス・マルケス(ドゥカティ)、ルカ・マリーニ(ドゥカティ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ドゥカティの誰もがチャン・インターナショナルサーキットでの初ドゥカティ優勝を狙っているはずだ。
ポイントランキングでは224ポイントで4番手に着けているブラッド・ビンダー(KTM)、チームメイトのジャック・ミラー(KTM)のKTM勢、ポル・エスパロガロ(ガスガス)、アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)のガスガス勢にも注目だ。
予選、好成績を残すものの距離で苦戦しているマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)、去年、雨の中のタイGPで勝ったミゲール・オリベイラ(アプリリア)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)のアプリリア勢は、この高速サーキットを楽しみにしているはず。
もてぎで表彰台に立ったマルク・マルケス(ホンダ)、インドGP以来、苦戦が続いているジョアン・ミル(ホンダ)、前戦オーストラリアで苦しんだ中上貴晶(ホンダ)、前戦での痛みのため、再び手術を受けるアレックス・リンス(ホンダ)の4人のホンダ勢には、ホンダファンの多いタイGPでの活躍を期待したい。
フィリップアイランドの天候にも苦しめられたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、フランコ・モルビデリ(ヤマハ)のヤマハ勢二人にも、ここタイの暖かい気温の中、健闘を願いたい。
いよいよチャンピオンシップポイント争いが佳境を迎えたMoto2では、ペドロ・アコスタ(カレックス)が優勝、トニー・アルボリーノ(カレックス)が10位になった場合、もしくは、アコスタ2位、アルボリーノ15位以下となった場合、チャンピオンがアコスタに決定する。日本人ライダー、小椋藍(カレックス)、野佐根航汰(カレックス)、羽田大河(カレックス)も応援したい。
Moto3クラスでは、チャンピオンシップポイントリーダーのジャウメ・マシア(ホンダ)と2番手の佐々木歩夢(ハスクバーナ)のポイント差は僅か4。その他の日本人ライダーの山中琉聖(ガスガス)、鳥羽海斗(ホンダ)、古里太陽(ホンダ)も含めて、興味深い戦いになることは間違いない。
そんなタイGPはいよいよ今週末金曜、現地時間午前9時(日本時間11時)にMoto3フリー走行から始まる。
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