MotoGP第16戦オーストラリアGP MotoGP 2日目決勝
2023/10/21
MotoGP第16戦オーストラリアGP MotoGPクラスの決勝は、オーストラリア、フィリップ島にあるフィリップ・アイランド・グランプリ・サーキットで、現地時間午前15時10分から27周で行われた。天候は曇り、気温18度、路面温度35度、湿度68%のドライコンディション。
MotoGPクラスのプラクティス終了後、ドルナスポーツは土曜日と日曜日のタイムスケジュールを変更することを発表した。日曜日の天候が崩れることが予想されるため、安全を確保すべく本来日曜日に行われる決勝レースを土曜日に開催。レースの開催が可能な場合は日曜日にスプリントレースが行われる予定だ。
スタートは順位の変動はなかったが、セクター4でジャック・ミラー(KTM)はフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)をパスし3位に浮上。しかし2周目のホームストレートエンドでバニャーヤが2位を奪い返す。その直後、マルク・マルケス(ホンダ)とのバトルを制したファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が2周目の4コーナーでバニャーヤをオーバーテイク。前戦4位入賞を果たしたディ・ジャンアントニオが3位表彰台に食い込む活躍を見せる。激しくなったのは4位争い。ディ・ジャンアントニオが抜け出し、4位バニャーヤ、5位ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)、6位マルケスが激しくバトルを繰り広げる。5周目にザルコを攻略したマルケスだったが、ドゥカティの圧倒的なストレートスピードによって1コーナーで抜き返されてしまう。それでもテクニカルセクションでマルケスも諦めることなく仕掛けていく。一方、トップのマルティンは早くも2位のブラッド・ビンダー(KTM)に対し2秒近いギャップを築き逃げにかかる。ザルコ、マルケスの猛攻を防いだバニャーヤは少しずつではあるが3位のディ・ジャンアントニオに対しギャップを詰めていき、12周目には1秒を切り射程距離内に入っていく。一方、6位を走っていたマルケスはアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)とジャック・ミラー(KTM)の先行を許し、アレックス・マルケス(ドゥカティ)も接近する。後方ではジョアン・ミル(ホンダ)、そしてアウグスト・フェルナンデス(ガスガス)が転倒を喫してしまう。バニャーヤはディ・ジャンアントニオに接近するもザルコが再び最後につけ予断の許さない状況に。さらにディ・ジャンアントニオも2位のビンダーに追いついており、レース終盤の激しいバトルを予感させた。残り9周でディ・ジャンアントニオがホームストレートエンドでビンダーをパスし2位に浮上。しかしビンダーは離されず2位再浮上のチャンスを伺っていく。4位バニャーヤ、4位ザルコも加わり2位争いは4台による争いとなる中、ザルコが残り6周のホームストレートでバニャーヤを抜き4位に浮上。翌周の4コーナーではビンダーが再び2位を奪い返してみせた。残り3周でザルコが3位に上がるも2位のビンダーを含めた2位争いは激しさを増していく。残り2周の4コーナーでザルコはビンダーに仕掛けたことで順位が変動。ザルコ、バニャーヤ、ディ・ジャンアントニオ、ビンダーの順でファイナルラップに突入するが、トップのマルティンとの差が一気に縮まっていた。タイヤの摩耗により一気にペースが下がったマルティンは4コーナーでザルコとバニャーヤにパスされ、さらにはディ・ジャンアントニオにも抜かれてしまう。土壇場でトップにたったザルコがトップを守り切りトップチェッカー、最高峰クラスで初優勝となった。苦しみながらも2位に入ったバニャーヤがチャンピオンシップでさらにリードを広げた。3位には前戦最高位の4位を獲得したディ・ジャンアントニオが自己最高位となる3位、MotoGPクラスで初の表彰台を獲得してみせた。マルティンはファイナルラップで一気に5位にまで下がってしまう展開に。選択したソフトタイヤが保たず、悔しい結果となった。チャンピオン争いではバニャーヤとマルティンのポイント差は27にまで拡大している。再びバニャーヤに追い風が吹き始めたのかもしれない。日本人ライダーの中上貴晶(ホンダ)は19位で完走を果たしている。
MotoGP第16戦オーストラリアGP MotoGPクラス2日目決勝結果
1 ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
2 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
3 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
4 ブラッド・ビンダー(KTM)
5 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
6 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
7 ジャック・ミラー(KTM)
8 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
9 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
10 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
11 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
12 ルカ・マリーニ(ドゥカティ)
13 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
14 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
15 マルク・マルケス(ホンダ)
16 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
17 ポル・エスパロガロ(ガスガス)
18 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
19 中上貴晶(ホンダ)
NRC アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)12Laps
NRC ジョアン・ミル(ホンダ)10Laps
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