全日本ロードレース選手権開幕戦ST1000クラス予選は國井勇輝（SDG Motor Sports RT HARC-PRO.）がトップタイムをマークした。

　ディフェンディングチャンピオンの渡辺一馬（Astemo HondaDream SI Racing）、元GPライダー高橋裕紀（JAPAN POST HondaDream TP）は継続参戦、ST600クラスからは荒川晃大（MOTOBUM HONDA）、國井がコンバート、BSBから高橋巧（JAPAN POST HondaDream TP）と、強豪が次々に参戦を表明。一気に華やかさが増したST1000クラス。

　木曜日から始まった二日間の練習走行は高橋巧の圧勝。土曜日の予選で真っ先に1分49秒台にタイムを入れたのは高橋裕紀。3周目に1分48秒台をマークしたのは國井。4周目に高橋巧が1分49秒208で2番手に浮上とセッション開始と同時に激しいアタック合戦となる。

　開始15分程度で高橋巧が転倒。予選、決勝で2セットというタイヤ本数制限も影響し、セッション中盤以降はなかなかリーダーボードが動かない。そのまま國井が初ポールポジションを獲得。高橋巧が2番手、高橋裕紀が3番手とJAPAN POST HondaDream TP がフロントロウ2席を獲得。以下、榎戸育寛（SDG Motor Sports RT HARC-PRO.）、渡辺一馬、前田恵助（Team GYTR）、國峰啄磨（TOHO Racing）の7人がコースレコード更新とハイレベルな予選だった。

國井 勇輝（SDG Motor Sports RT HARC-PRO.）
「予選で使えるタイヤは1本しかないので、序盤のグリップがいいときをねらって、2周目辺りで一番いいタイムが出ればいいかなと思っていました。うまくいけば1分49秒1、2くらいは出るんじゃないかなと思っていて、その辺りを目標にしていました。まさか1分48秒台が出るとは思っていませんでした。自分でも驚いています」
「今年ST1000は初めてですが、去年は鈴鹿8耐でJSBマシンに乗っているので、600からスムーズに乗り替えられました。自分としては600より1000の方が乗りやすいです」
「ポールポジションは素直にうれしいです。チャレンジャーとして自分をこのクラスの強敵の一人だって思わせられたかなって。ポールだって分かったときも、思った以上に冷静でいられました。そこからはレースに向けて、どうしたら勝てるかなって考えています。明日は自信を持って走りたいです」