全日本ロードレース第6戦岡山のJ-GP3クラスは長谷川聖（CLUBY’s）が優勝した。

　決勝日は朝から雲に覆われた。たまに細かい雨粒が落ちてくることはあっても、路面を濡らすほどの雨量ではない。

　微妙なコンディションの中で好スタートを切りホールショットを奪ったのは高杉奈緒子（41PLANNING）。すぐに高杉をかわしてトップ浮上は7番手スタートの鈴木大空翔（BATTLE FACTORY）。鈴木を追ったのは成田彬人（Team P.MU 7C MIKUNI）。２周目にトップ浮上は村瀬健琉（ミクニ テリー&カリー）。鈴木、成田、村瀬、高杉に長谷川、細谷翼（Team SRS-Moto）を加えた6台でトップ集団が形成され、トップは鈴木から村瀬、成田、福嶋と次々に入れ替わる。

　4周目にトップ浮上の長谷川がペースアップ。細谷が集団から離され、５台の争いに移行。

　村瀬が積極的に長谷川にアタック。2台は順位を入れ替えながら激しいトップ争いを展開。後方では成田と鈴木が同じく順位を入れ替えながらの激しい表彰台争いを開始。その背後で細谷がチャンスをうかがう。

　レース終盤。長谷川と村瀬のトップ争いが激化。表彰台争いを展開していた3台が加わり、5台の激しい優勝争いに発展。

　17周目に鈴木がトップ再浮上。鈴木は真っ先に最終ラップ突入。村瀬、鈴木、長谷川の3台がコーナーごとに並んで進入。

　ダブルヘアピンでインをついた村瀬が鈴木を巻き込んで転倒。これで2台が姿を消し、これで長谷川が楽々トップでゴール。細谷、成田が全日本初表彰台を獲得した。

優勝・長谷川聖（CLUBY's）
「スタートからトップで逃げ切りたかったけれど、雨がぱらついていたので、先頭にいるのは怖いなと思っていました。自分のアベレージタイムでは、後ろにいても追い上げられると思ったので、焦らずに後ろから追い上げていきました。最後は前の2台が転倒してトップになりましたが、結果は結果なので、優勝できてよかったです」

2位・細谷翼（Team SRS-Moto）
「テストからタイムはよくなかったので、ついて行くだけで精いっぱいでした。でも自己ベストは更新できたのでよかったです。順位は前が転倒しただけ。でも棚ぼたでも表彰台に上がれてうれしいです。次戦からも今日のようにトップグループでレースをしたいです」

3位・成田彬人（Team P.MU 7C MIKUNI）
「レースウイークからタイムが詰まらず、上位とは差があったし、雨も降ってきて、厳しいレースになるなと予想していました。前は自分よりもアベレージタイムが速いライダーだったから、ついて行くのが精いっぱいでした。ラスト2周はシフトミスでオーバーランして出遅れてしまい、レース内容はよくないけど、冷静に見ることができたので、棚ぼたで3位を取れました。次は実力で表彰台をねらいたいです」