SBK第6戦イギリスのレース1はトム・サイクス(カワサキ)が優勝した。
空がすっかり不穏な雲に覆われてしまったものの気温18度、路面温度29度のドライコンディションで始まった決勝レース1は好スタートを決めてホールショットを奪ったチャズ・デイビス(ドゥカティ)のリードで開始。サイクス、ジョナサン・レイ(カワサキ)と続く。
オープニングラップでサイクスをかわして2番手に浮上したレイがデイビスとの差を詰める。3番手に後退したサイクスはスポット参戦のレオン・ハスラム(カワサキ)に表彰台争いを挑まれる。サイクスとハスラムは順位を入れ替えながらの激しい争いを展開しながらトップ2台を追いかける。
デイビスはファステストラップをたたき出しながらレイから逃げる。しかしその差は1秒以上広げることができない。後方ではハスラムとの争いを制したサイクスが単独3番手での周回を開始。
7周目。デイビスがいきなりスリップダウン。これでレイは難なく単独トップ浮上。これで楽勝かと思われたが、後方からひたひたとサイクスが迫る。レースを折り返すころにはその差がコンマ5秒に縮まった。
12周目にはレイの背後にぴたりとつけたサイクス。カワサキファクトリーのチームメイト同士、イギリス人同士の戦いが始まった。
残り10周。ついにサイクスがレイの前に出る。しかしすぐにレイが首位奪回。
残り6周。再びサイクスがトップ浮上。今度はレイをブロックしてペースを上げる。
あっという間にレイを引き離して独走態勢に移ったサイクス。
残り3周。レイがまさかのハイサイド転倒。マシンは大きなダメージを受け、レイはがっくりと肩を落とす。
これでサイクスがトップ独走で今季初優勝。ハスラムが2位表彰台を獲得。アレックス・ロウズ(ヤマハ)がラストラップにマルコ・メランドリ(ドゥカティをかわし、ヤマハ移籍後初となる3位表彰台を得た。
また、デイビスは転倒後にコース復帰して挽回し、8位でレースを終えた。