2016年10月30日
MotoGP 第17戦 マレーシアGP 決勝
場所:マレーシア セパンインターナショナルサーキット
タフな1日となったマレーシアGP決勝
マレーシアGP決勝日は、1日のうちに何度も天候が変化し、ライダー達はタフなコンディションを強いられることとなったが、ビニャーレスが6位、エスパルガロ13位と、シーズンの締めくくりに向け、どちらも貴重なポイントを獲得。
決勝直前に熱帯特有の嵐のようなトロピカルストームに見舞われ、決勝は予定より20分遅れてのスタートとなった。ビニャーレス、エスパルガロ共にスタートを決め、序盤はトップグループにつけるも、エスパルガロは4番手争いの最中にオーバーランして順位を大幅に落とし、追い上げレースを強いられることとなる。ビニャーレスは一時9番手まで順位を落とし、我慢のレースとなったが、他車の転倒もあり、6位でチェッカーを受けた。
マーベリック・ビニャーレス <予選8番手、決勝6位>
「結果だけ見れば、6位はそんなに悪くはないけど、この週末、ドライでは好調で、常に速く走れていたから、雨じゃなかったら少なくとも表彰台は必ず獲得できると思っていたし、もしかしたら優勝できたかもしれない。それを考えると、やっぱり悔しい思いだね。ウェットではまだベストなセッティングが見つからず、思うように攻めることができない。特にアクセルを開けはじめのトラクションコントロールがまだうまくまとまらず、ハイサイドのリスクを負わないために、どうしても慎重に走らなくてはならなくなってしまうんだ。この1年、僕らのマシンは本当に大きな進化を遂げ、ドライでは他車に引けを取らないレベルまできたけど、ウェットではまだそれが充分じゃないんだ。この3連戦、全く違ったタイプのサーキットでのレースだったわけだけど、僕らのパフォーマンスは常に安定していて、どんなサーキットでも上位を走れるようになった。残った課題は、どんな天候にも対応できるマシン作りだよ。」
アレイシ・エスパルガロ <予選7番手、決勝13位>
「この週末はかなりポジティブに物事が進んでいたから、レースの結果には残念としか言いようがないね。決勝前に大雨が降ったので、リヤタイヤにソフトを選択したんだけど、それが失敗で、レース全体を通し、全く自信を持って攻めることができなかったよ。スタート直後から、自分が思い通りのパフォーマンスを発揮できていないことはすぐに気付いたし、4-5周目にはタイヤのグリップが低下したことを感じた。序盤に自分のミスで大きくポジションダウンしてしまったから、あとは苦しい追い上げレースをするしかなかったよ。この数戦、僕らのマシンはかなり進化し、ドライでは常に上位で争えるようになったけど、ウェットではまだそれが充分ではない。ウェットでもドライ同様のパフォーマンスができるようになってほしいと願うよ。」
河内 健 テクニカルマネージャー
「非常に残念なレースとなってしまいました。ドライコンディションでは両ライダーともかなり好調で、ドライのFP3、ウォームアップではどちらもマーベリックがトップタイム。アレイシもとても強いパフォーマンスを見せていたので、 ドライでレースをしたかったというのが本音です。唯一良かったことは、ふたりとも転倒なく、レースを完走してくれたことですが、相変わらずウェットコンディションでは我々のパフォーマンスが充分発揮できておらず、そこを現在改善しているところなのですが、まだまだ足りないことがよく分かったので、ドライでもウェットでも、どんな状況でも強いバイクを目指して開発を続けていきたいと思います。次はいよいよ最終戦で、マーベリック、アレイシと一緒に戦う最後のレースとなります。我々皆で最大の努力をし、ベストの結果を残したいと思いますので、引き続き応援よろしくお願い致します。」