マレーシアGPでドヴィツィオーゾが優勝、イアンノーネは13周目に惜しくもクラッシュ
2016MotoGP第17戦のマレーシアGPがセパン・インターナショナル・サーキットで開催された。ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、雨に見舞われたセパンでバレンティーノ・ロッシやホルヘ・ロレンソ(ともにヤマハ)と渡り合い、見事に勝利を手中に収めた。ポールポジションからスタートしたドヴィツィオーゾは、ロッシとイアンノーネに次ぐ3番手でオープニングラップを終えた。3人は激しいバトルを展開したが、12周目にチームメイトの攻略に成功。15周目にロッシをオーバーテイクして首位を奪った。その後は徐々にリードを拡げ、最終的には2位以下に3秒以上のマージンを稼ぎ出していた。ドヴィツィオーゾにとっては、2009年のイギリスGP以来7年ぶりの勝利となった。今回の優勝により、ドヴィツィオーゾは今季ポイントを162に伸ばし、ライダーズ・チャンピオンシップ5位にポジションを上げた。
イアンノーネは2列目からのスタート。闘志あふれるレースを見せながらも、残念な結果となった。ミザノのクラッシュ以来、3戦ぶりの復帰となったイアンノーネは、2周目に首位に立つと10周目までレースをリード。その後、ロッシにオーバーテイクされ、さらにその翌周にはチームメイトにもパスされた。その後、ターン9でクラッシュ、復帰戦表彰台は叶わなかった。
第17戦終了時点で、ドゥカティはマニュファクチャラーズ・ポイントを245として、ランキング3位をキープしている。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati MotoGPチーム #04) 優勝
「今シーズン中に勝つことが重要だった。ずっと優勝だけを追いかけて、この手に掴めそうな場面が何度もあった。今日、ようやくそれが実現したので満足感に溢れている。今日は何かが後押ししてくれた気分だ。レース前半は思い切りプッシュできなかったが、諦めるつもりはまったくなかった。実際、まったくミスを犯さなかったし、ここぞという場面でイアンノーネとロッシをオーバーテイクすることができた。その後は自分のペースで走ることができた。今年はマシンとチームが大きく進化したが、自分自身もレベルアップできたことが嬉しい。来年に向けてこれからも戦い続ける。終盤に来て優勝できたのは、ずっと努力し続けてきた僕らへのご褒美だろう。」
アンドレア・イアンノーネ(Ducati MotoGPチーム #29) リタイア
「素晴らしいレースだった。力強いスタートを切って、ロッシと激しいバトルを演じた。最終的にクラッシュしてしまったが、100パーセントの力を出し切ったので清々しい気持ちだ。チャンピオンシップ争いの面から考えて、今回は自分のレースをするだけで良かった。多少のリスクは冒しても構わないと思っていた。周末を通じて、何かが欠けていた。昨日から今日にかけてセットアップを煮詰めることができなかった。いくつかアイデアはあったので、ドライを期待したが、残念ながらそうはならなかった。」
ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー)
「アンドレア・ドヴィツィオーゾの優勝に大いに満足している。ツキに見放されたレースもいくつかあったが、彼は素晴らしいシーズンを送ってきた。残念ながら、現在のランキングは彼本来の実力に見合ったものではない。アンドレアを祝福したい!今日のアンドレアは完璧だった。序盤は状況を巧みにコントロールし、ここぞという場面でアタックして素晴らしいリザルトをもぎ取った。彼にとっても、チームにとってもこの優勝は大きい。デスモセディッチGPは、ウェット・パフォーマンスは良いが、ドライではまだ改善の余地が残されている。シーズンはすでに終盤だが、ドライ・パフォーマンスの向上を期して仕事を続けている。復帰戦を迎えたアンドレア・イアンノーネは、良いレースをしてくれたが、残念な結果に終わった。」
(ドゥカティ プレスリリース)