SBK第11戦フランスのレース1はチャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)が優勝した。
気温15度、路面温度18度のウエットコンディションという厳しいコンディションで行なわれた予選でポールポジションを獲得したのはジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)。トム・サイクス(カワサキレーシングチーム)が2番手につけてカワサキが予選ワンツー。初日を制したデイビスは3番手フロントロウを獲得。
レース1スタート時は気温16度、路面温度20度。雨は完全に上がり、ところどころで青空が顔をのぞかせていた。路面もライン上はほぼ乾いている状態。
ホールショットを奪ったのはサイクス。レイが背後につけてカワサキがワンツー走行を開始。すぐ後ろからニッキー・ヘイデン(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)、マイケル・ファン・デル・マーク(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)、レオン・キャミア(MVアグスタ・レパルト・コルセ)、ロレンツォ・サバドーリ(イオダレーシングチーム)が激しい表彰台争いを展開しながらトップ2台を追いかける。
5周目。ヘイデンがピットに戻ってタイヤを交換。トップを行くカワサキの2台にはキャミアだけが食らいつき、3台でのトップ争いが開始。サバトーリ、ファン・デル・マークはトップ集団から離される。ファン・デル・マークはその後ピットに戻ってタイヤ交換作業に入る。
9周目。レイを捕らえたキャミアがサイクスをも捕らえてトップ浮上。同時にサバトーリもペースアップしてカワサキ2台に襲いかかる。
ピットには次々にタイヤ交換のためのマシンが入っていく。すでにタイヤ交換を終えたヘイデンはマシントラブルを抱えて再びピットインを余儀なくされるなど、ピットは大混乱。
12周目。サバトーリにかわされて3位、4位に後退したサイクスとレイがそろってピットイン。タイヤを替える。
これでトップ独走状態になったキャミア。サバトーリを2秒以上引き離している。サイクスとレイは9番手、10番手でコース復帰。
残り7周。2秒の差をあっという間に逆転したサバトーリがトップ浮上。しかしインターミディエイトタイヤを選んだデイビスが、レース中盤以降は別次元の走りを披露。あっさりとキャミア、サバトーリをかわす。まるで別クラスのマシンかのようにあっという間に後続を大きく引き離してトップ独走。そのまま劇的な今季6勝目を飾った。
さらに早めのタイヤ交換が功を奏したファン・デル・マークが残り3周で表彰台圏内に浮上。さらに残り2周で一つポジションを上げて2位フィニッシュ。遅めのタイヤ交換ながらファステストラップをたたき出しながら順位を回復したサイクスが同じくラスト2周で3位に上がり、表彰台を獲得。レイは4位と表彰台を逃した。