SBK開幕戦フィリップアイランドのレース2はジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)が制し、ディフェンディングチャンピオンとしてシーズンの好スタートを切った。
WSSのレース後半に雨が降ってきたものの、SBKレース2が始まることにはすっかり天候が回復して青空が顔をのぞかせた。グリッドにはさんさんと陽が降り注ぐ。気温22度、路面温度41度でスタート。
レース1を再現するかのようにレイがロケットスタートを決めてホールショット。すぐにトム・サイクス(カワサキレーシングチーム)がトップを奪取してオープニングラップを制する。サイクス、レイに続いたのはダビデ・ジュリアーノ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)、マイケル・ファン・デル・マーク(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)、チャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)、シルバン・ギュントーリ(パタ・ヤマハ・オフィシャルWSBKチーム)、ニッキー・ヘイデン(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)。7台でトップ集団を形成する。
ジュリアーノのペースが上がらず、カワサキ2台の後ろはファン・デル・マーク、デイビス、ジュリアーノ、ヘイデンの順に替わる。ギュントーリは少しずつトップ集団から遅れ始める。
膠着状態のレースが動いたのは11周目。サイクスがラインを大きく外して一気に4番手にポジションダウン。これで楽にトップに浮上したレイ。翌周にそのレイを捕らえたのはファン・デル・マーク。トップに立つとレイ、デイビスを従えてペースアップ。しかし後続を引き離すことはできず、ばん回を図るサイクス、ジュリアーノ、ヘイデン、さらにはペースを取り戻したギュントーリも追い着き、7台が縦に1列に並んで周回を重ねる。
残り7周。ファン・デル・マーク、デイビスの3台が若干、集団を抜け出した。その後ろはヘイデン、ギュントーリ、サイクス、ジュリアーノの順に替わる。
残り5周。ヘイデンがトップ3台の背後にぴたりとつけた。
残り4周。ストレートでレイがトップ浮上。デイビスもレイに続き、ファン・デル・マークは3番手にポジションダウン。
残り2周。デイビスがレイをかわしてトップ浮上。
最終ラップ。ストレートでレイがトップ浮上。デイビスは首位奪回をねらったが痛恨の転倒。これでレイがまたしても楽にトップに浮上し、そのまま開幕戦ダブルウインを飾った。ファン・デル・マークは2位フィニッシュでダブル表彰台。3位は最後にヘイデン攻略に成功したジュリアーノ。ヘイデンは0.039秒という僅差で表彰台を逃した。