ヤマハMotoGPチームの2025年体制発表会が開催
2025/02/01
1月31日にマレーシアのクアラルンプールで、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム、プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPチームの2025年体制発表会が開催された。
今シーズンから、ファクトリーチームのモンスターエナジー・ヤマハMotoGPと、セカンドファクトリーチームのプリマ・プラマック・ヤマハMotoGPの2チーム4台体制となったヤマハのMotoGPプロジェクトだが、プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPは以前のようなサテライトチームではなく、2番目のファクトリーチームとしての位置づけで、ライダー4人体制でマシン開発のスピードを上げていく。
発表会では『ブルーシフト』という新たな時代のスタートを象徴するキャッチフレーズと共にブルーを基調とした4台の2025年型YZR-M1がお披露目された。モンスターエナジーをメインスポンサーとするモンスターエナジー・ヤマハMotoGPはブルーとブラックのカラーリング、フランスの自動車メーカーのアルピーヌをメインパートナーとして迎えるプリマ・プラマック・ヤマハはブルーとパープルのカラーリングが施されている。
モンスターエナジー・ヤマハMotoGPはファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスのライダー体制を継続。プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPはKTMから移籍してきたジャック・ミラーと、アプリリアから移籍してきたミゲール・オリベイラの二人体制となる。
また、将来のMotoGPライダーを育成するMoto2クラスのチーム体制も変わり、ブルークルー・プラマック・ヤマハとして、プラマックがチーム運営を担当、ライダーにはトニー・アルボリーノとイサン・グエバラが起用され、マシンはボスコスクロ製シャーシとなる。
「新しいシーズンが始まり、ヤマハにとって新しいチャプターが始まる。ライダーとして、新しいシーズンの始まり、新しいバイクへのトライ、新しいカラーリングを観るのはいつもワクワクする。僕は新しいカラーリングと追加されたブルーが本当に気に入っている。コース上でも映えると思う。ヤマハがプラマックと共同で大きなプロジェクトを開始するので、今年最初のテストは、僕たちにとって、さらにエキサイティングなものになるだろう。プレシーズンテストでみんなが一緒に仕事を始めることに、とても熱心であり、それが僕にモチベーションをさらに高めてくれる。休みなくトレーニングを続けてきたので、体調は良いレベルにある。自分はこれまでで最も体調が良いと思う。プレシーズンのテストを始めることが待ちきれない。スタートが早ければ早いほど、より早くレースに臨むことができ、ファンが応援してくれるのを早く見ることもできる」とクアルタラロ。
「2025年の発表会には、ヤマハ発動機、ヤマハモーターレーシング、モンスターエナジー・ヤマハ、プリマ・プラマック・ヤマハ、ブルークルー・プラマック・ヤマハが一堂に出席。これはヤマハにとって大きなイベントであり、重要なポイントであることが分かる。レースの歴史が作られつつある。ヤマハ、新しいチーム、そして僕たちのチーム内もモチベーションは高い。これから起こることに本当にワクワクしている。2024年シーズンは簡単ではなかったけど、昨年起こったことは既に過去のことであり、今は2025年。今シーズンはヤマハの全面的なサポートと新しいプラマック・レーシングの助けを得て、ものごとを加速させて行く。セパンでの最初のテストで自分の最高レベルでバイクに乗れるように、懸命にトレーニングを積んできた。シーズンが始まるのが待ちきれない」とリンス。
「ようやくシーズンが始まることにとてもワクワクしている。11月にバルセロナで実施したテストは、足に水を浸す程度だったけど、これから本当の仕事が始まる。ヤマハが日本で開発に取り組んでいる間、彼らと多くの連絡を取り合った。聞いた話によると、新しくて興味深いアイデアや試すべきパーツが沢山あるようだ。誰もがプリマ・プラマック・ヤマハでの、この新しい冒険にとても興奮しているようで、それは僕にも同じことが言える。バイクに乗って懸命に働くことが待ちきれない。タイでの開幕戦に向けて、正しい方向へ一歩ずつ進んで行きたい。数年ぶりにプラマック・レーシングに戻って来る僕にとって、これは素晴らしいこと。僕がパオロ・カンピノティと素晴らしい関係にあることは承知の事実であり、ジノ・ボルソイも、チームのみんなも僕を温かく歓迎してくれた。これは僕たちにとって、新しいプロジェクトだけど、新しい名前を覚えるよりも、沢山の馴染の顔に囲まれて、このような新しいチャレンジを始める方がずっと楽しい。本当にホームにいるような気分。ここで過ごした過去と同じくらい、あるいはそれ以上に楽しい時間を過ごせることを願っている」とミラー。
「新しいシーズンの始まりはいつも特別な瞬間であり、僕はプリマ・プラマック・ヤマハと、この新しい挑戦に対してモチベーションを高めている。 昨年、チームがライダー部門を制したことは献身、努力、情熱がいかに大きな違いを生み、究極の成功につながることを完璧に証明した。このチームは非常に競争力があり、ヤマハの強力なサポートがあれば、比較的短期間で大きな成功を収める長期的なプロジェクトに着手できると確信している。この挑戦がどのように展開するのかが楽しみ。マレーシアとタイでのウインターテストでバイクに乗って作業を始めることが待ちきれない。目標はシーズンスタートに向けて可能な限り準備を整えること。この機会を与えてくれたパオロ・カンピノティ、プラマック・レーシング、ヤマハに感謝し、全力を尽くすことを約束する。過去2年間は身体的にも精神的にも厳しかった。深刻な負傷からの回復は常に困難を伴い、一貫性とリズムを取り戻すには時間がかかる。クルーとの強いつながりを持つことも基本であり、新しいトラックエンジニアのルカ・フェラッチョーリと過ごした短い時間の中で、すでに素晴らしい相性があると感じている。この調和は、これからのシーズンを最大限に活かすために協力し合うことが鍵となるだろう」とオリベイラ。
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