MotoGP第12戦アラゴンGPプレビュー
2024/08/26
MotoGP第12戦アラゴンGPが今週末、スペイン、北東部にあるモーターランド・アラゴンで開催される。全長5.08km、最大ストレート968m、右コーナー7、左コーナー10。
MotoGPクラスは、前回オーストリアでスプリント、決勝ダブル優勝の2年連続王者フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)が275ポイントで再びポイントリーダーに帰り咲いた。一方、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)は順位こそ2番手になったが、270ポイントの5ポイント差。1レースで十分にトップ入れ替わりの可能性がある。
3番手214ポイントのエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は、バニャーヤ、マルティン共にライバルと認める速さ、タイヤ消費制御の上手さを持つ。アラゴンは彼の好きなサーキットの1つ。4番手192ポイントのマルク・マルケス(ドゥカティ)は前戦オーストリアではスタートに接触で遅れたものの、4位まで回復した強さがある。地元スペインの大勢の観衆は彼の優勝を待ち望んでいるに違いない。
オーストリアでは7位フィニッシュしたランキング5番手マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、スプリントでは3位表彰台を獲得したアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)。二人のスペイン出身ライダーがアプリリアで飛躍するのか。
同じくスペイン人ラウル・フェルナンデス(アプリリア)と来期トラックハウスは小椋藍(ボスコスクーロ)との契約発表があり、移籍確定だが未だ行く先未定のミゲール・オリベイラ(アプリリア)も今大会では底力を見せておきたいだろう。
前戦チーム地元のオーストリアで5位に入ったブラッド・ビンダー(KTM)、来期契約が今の所、未発表のジャック・ミラー(KTM)。オーストリアでは激しい転倒もあったが、オランダGP以外では確実にポイント獲得を続け125ポイント7番手に着けているルーキーのペドロ・アコスタ(KTM)、チームメイトのアウグスト・フェルナンデス(KTM)も地元スペインでの活躍が期待される。
オーストリアでは6位に入ったマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、前戦、金曜日の転倒により欠場したファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)のドゥカティ勢もアラゴンでは更に上を目指すだろう。
前戦はペナルティーにより順位を下げた2021年王者のファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、地元スペインで速さを見せたいアレックス・リンス(ヤマハ)。テストライダーのカル・クラッチローが怪我のため、テストにアンドレア・ドビチオーゾ(ヤマハ)が参加していたのは興味深い要素。
オーストリアでは2ポイントを獲得した中上貴晶(ホンダ)、2020年王者ジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)のホンダ勢。日本人だけではなく、海外でも多くのファンが日本勢の巻き返しを願っている。
Moto2クラスは、オーストリアでは右手の怪我により離脱を余儀なくされた小椋の分まで決勝では孤軍奮闘した佐々木歩夢(カレックス)、今大会では初ポイント獲得に期待がかかる。142ポイントでトップのセルジオ・ガルシアと20ポイント差、2番手からチャンピオンを狙う小椋の怪我の回復も切に願いたい。
Moto3クラスでは、オーストリア決勝ベストレースラップを出し12位だった鈴木竜生(ハスクバーナ)、13位3ポイント獲得した山中琉聖(KTM)、第11戦後にレッドブルリンクで行なわれたテスト走行4では3番手タイムを出した古里太陽(ホンダ)。日本人選手とホンダ勢に注目したい。
多くのドラマが生まれている2024年のMotoGP、残り9戦となるアラゴンGPは金曜日、日本時間午後4時(現地時間午前9時)にMoto3フリー走行から走行が始まる。
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