MotoGP第16戦オーストラリアGP Moto2クラスの決勝は、オーストラリア、フィリップ島にあるフィリップ・アイランド・グランプリ・サーキットで、現地時間午前11時15分から23周で行われた。天候は雨、気温12度、路面温度14度、湿度52％のウェットコンディション。直前に行われたMoto3クラス同様、サイティングラップから波乱が起きた。ランキングトップのペドロ・アコスタ（カレックス）が4コーナーで転倒。スペアマシンに乗り換えるも、決勝は最後尾からのスタートになってしまった。

　23周の決勝レースは2番グリッドスタートのアロン・カネト（カレックス）がホールショットを獲得。しかし3コーナーでポールシッターのフェルミン・アルデゲール（ボスコスクロ）が奪い返すも、アロンソ・ロペス（ボスコスクロ）がトップに躍り出る。しかし4コーナーで出口でロペスが転倒、トップにはセルジオ・ガルシア（カレックス）が浮上した。ランキング首位のアコスタが最後尾からのスタートになる中、ランキング2位のトニー・アルボリーノ（カレックス）はチャンスを活かすべく序盤から積極的な走りをみせる。2周目に早くも3位に浮上し、トップのガルシアと2位のフィリップ・サラッチ（カレックス）を追う。勢いに乗るアルボリーノはファステストラップを記録し4周目には2位に浮上。一方、最後尾スタートのアコスタは早くも11位までポジションを挽回している。

　4周目、トップのガルシアと3位のサラッチが8コーナーで共に単独で転倒。さらに10コーナーではサム・ロウズ（カレックス）、5周目の3コーナーでジェイク・ディクソン（カレックス）も転倒し、一時全区間でイエローフラッグが振られる展開となってしまった。荒れたレースでトップにたったアルボリーノはペースも良く独走体勢に。2位のアルデゲールに対し13秒もの大差をつけてトップをひた走る。

　アルボリーノの13秒後では、アルデゲールとカネットによる2位争いが勃発。9周目の4コーナーでカネットがアルデゲールをオーバーテイクし2位に浮上した。セレスティーノ・ビエッティ（カレックス）の転倒によりアコスタは9番手に浮上した10周目に赤旗が掲示され、レース中断。この時点でレースの3分の2を消化していないため、コンディションの回復を待って2回目のスタートに備えることになった。しかし、レース続行不可能と判断が下され、レースは終了。ポイントは半分が付与されることになった。アルボリーノが第5戦フランス以来の優勝で今季3勝目となった。2位にカネト、3位にはアルデゲールが入った。4位ロペス、5位ジェレミー・アルコバ（カレックス）、6位ジョー・ロバーツ（カレックス）、7位イサン・グエバラ（カレックス）、8位ソムキャット・チャントラ（カレックス）、9位ボ・ベンスナイダー（カレックス）、アコスタは最終的に9位でレースを終えることになった。日本勢の最上位は羽田大河（カレックス）。Moto2クラスで自己ベストとなる11位でのフィニッシュとなった。小椋藍（カレックス）は15位入賞、野左根航汰（カレックス）は16位で入賞はならなかった。

MotoGP第16戦オーストラリアGP Moto2クラス3日目決勝結果
1 トニー・アルボリーノ（カレックス）
2 アロン・カネト（カレックス）
3 フェルミン・アルデゲール（ボスコスクロ）
4 ジェレミー・アルコバ（カレックス）
5 ジョー・ロバーツ（カレックス）
6 イサン・グエバラ（カレックス）
7 ソムキャット・チャントラ（カレックス）
8 ボ・ベンスナイダー（カレックス）
9 ペドロ・アコスタ（カレックス）
10 マルコス・ラミレス（カレックス）
11 羽田大河（カレックス）
12 ロリー・スキナー(カレックス)
13 マニュエル・ゴンサレス（カレックス）
14 アルベルト・アレナス（カレックス）
15 小椋藍（カレックス）
16 野左根航汰（カレックス）
17 デニス・フォッジャ（カレックス）
18 アルベルト・スッラ（フォワード）
19 アレックス・エスクリグ（フォワード）
20 ルーカス・トゥロビッチ（カレックス）
NCR アロンソ・ロペス（ボスコスクロ）4Laps
NCR セレスティーノ・ビエッティ（カレックス）-1:02.793
NCR マッティア・カサディ (カレックス)　4Laps
NCR ジェイク・ディクソン（カレックス）4Laps
NCR サム・ロウズ（カレックス）5Laps
NCR セルジオ・ガルシア（カレックス）5Laps
NCR フィリップ・サラッチ（カレックス）5Laps
NCR バリー・バルタス（カレックス）6Laps
NCR ゾンタ・ファン・デン・グールベルク（カレックス）6Laps
NCR ダリン・ビンダー（カレックス）6Laps