全日本RR第8戦鈴鹿【ST1000決勝】大波乱のレースを20歳の荒川晃大が制す

2023/10/15

左から、2位でV3を決めた渡辺、優勝した荒川、3位の前田

　全日本ロードレース選手権第8戦鈴鹿MFJ-GPのST1000クラスは荒川晃大（MOTOBUM　HONDA）が優勝した。

　昨夜から早朝まで降り続けた雨の影響で朝のウオームアップ走行はウエット。天候は急速に回復し、決勝は好天の下で開催された。

　好スタートを切ってレースをリードしたのは榎戸育寛（SDG Motor Sports RT HARC-PRO.）。荒川、高橋裕紀（JAPAN POST HondaDream TP）、國峰啄磨（TOHO Racing）の3台が激しい2位争いを展開しながら榎戸を追いかける。

　2位争いの激しさに乗じて抜け出そうとした榎戸だが、3台の2位争いに飲み込まれてしまう。2周目には高橋裕紀がトップ浮上、國峰が2番手、荒川が3番手、榎戸は4番手に後退。

　3周目のスプーンで國峰がトップ浮上。最終シケインで挽回をねらった榎戸が転倒。これに國峰が巻き込まれて2台が姿を消す。
　これで単独トップに立ったのは荒川。高橋裕紀、高橋巧（JAPAN POST HondaDream TP）がチームメイト同士で熾烈な2位争いを開始する。

　8周目。高橋巧が荒川との差を詰めて背後につけた。そして高橋巧はスプーンカーブでトップ浮上。

　9周目。高橋裕紀が単独で転倒。マシンが高橋巧にヒットして転倒。これで高橋巧、高橋裕紀の2台が戦線離脱。

　荒川がトップ独走、渡辺一馬（Astemo HondaDream SI Racing）が単独2位走行。岩戸亮介（Kawasaki Plaza Racing Team）と前田恵助（Team GYTR）が3位争いという展開に。

　荒川は最後まで強い走りを見せて今季2勝目をマーク。渡辺は2位でチェッカーを受けてタイトル獲得。3位争いは前田に軍配が挙がった。