MotoGP第5戦フランスGPプレビュー
2023/05/09
MotoGP第5戦フランスGPが今週末、フランス、ルマン市南に位置するブカッティ・サーキットで行われる。1949年6月13日にマン島で350ccの世界チャンピオン戦が行われて以来、通算1000回目となる記念大会。29カ国73サーキットで開催され、通算393人のライダーが勝利し、125人の世界チャンピオンが誕生した。
全長4.185キロのブカッティ・サーキットでは、先月FIM世界耐久レース選手権第1戦ルマン24時間耐久レースも行われたばかり。観客収容数は10万人以上。
前戦の第4戦スペインGPで優勝し、総合ポイント87に伸ばし、ランキング首位に返り咲いたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)をスペインで苦戦したマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)が総合65ポイントと22ポイント差で追う。今年から土曜日に開催されているティソ・スプリントで既に2勝を挙げたブラッド・ビンダー(KTM)が総合62ポイントと3ポイント差でそれに続いている。ビンダーのチームメイトのジャック・ミラー(KTM)が総合49ポイントで4位に続き、以下、5位マベリック・ビニャーレス(アプリリア)、6位ルカ・マリーニ(ドゥカティ)、7位ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、8位アレックス・リンス(ホンダ)、自国フランス人ライダーの9位ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)までが3ポイントという僅差で総合ポイントランキングは現在、並んでいる。10位にはアレックス・マルケス(ドゥカティ)、11位に2021年MotoGPクラスチャンピオンでヘレスでは不運に見舞われたが、今大会ではザルコと同じく自国フランス人ライダーで注目の集まるファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)となっている。
MotoGP控訴裁判所から最終的にダブルロングラップのペナルティーが通達されたマルク・マルケス(ホンダ)の出場、代役は発表されていない。Crypto Data RNF Moto GPチームからは、第4戦スペインGPで肩を脱臼したミゲール・オリベイラ(アプリリア)の代役として、ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)の出場が発表されている。第2戦アメリカGPからポル・エスパルガロの代役として起用されているジョナス・フォルガー(ガスガス)は引き続き今大会にも出場する。
日本人ライダー、中上貴晶(ホンダ)は第4戦スペインGPで7ポイントを懸命に獲得し、今大会も期待される。
Moto2クラスは、ペドロ・アコスタ(カレックス)とトニー・アルボリーノ(カレックス)が総合74ポイントでトップに並んでいる。前戦スペインGPで優勝したサム・ロウズ(カレックス)、アロン・カネト(カレックス)、アロンソ・ロペス(ボスコスクーロ)らが、それに続きランキングを争っている。日本人ライダー小椋藍(カレックス)にも期待したい。
Moto3クラスは、現在ダニエル・オルガド(KTM)がチャンピオンシップのトップに立っている。日本人ライダー最上位の鈴木竜生(ホンダ)は総合ポイント6位、速さでは確実な数字を残している佐々木歩夢(ハスクバーナ)は9位、13位の鳥羽海渡(ホンダ)、17位の山中琉聖(ガスガス)、まだポイントはない古里太陽(ホンダ)の活躍も楽しみだ。
そして、今大会から2023年MotoEクラスも開幕する。今シーズンは8戦予定されており、ルマンで開幕するのは初めて。ドゥカティがワンメイクでマシンを提供する。日本からは、大久保光が唯一フル参戦する。
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