オーテック鈴鹿・大内田実氏(写真左)と聞き手・中西俊之氏。互いにレースの経験があり、インタビューは終始和やかに進みつつ新たな発見がたくさんあった。
パーツひとつではなく、走る環境を磨きあげていきたい
中西:何かひとつのサービスを提案しても、ピンとこない部分があると思うのですが、やはり速く走りたいという要望に限って言えば、メカニック的な存在が不可欠だと思うんです。
マフラーのレンタルに関して言うと、そのあたりを含めた連携、環境的なサービスとも言えるのではないでしょうか。
大内田:やはり、レースに関しては、次のステージへという思いがあれば、メカニックをつけるのがいちばんだとは思いますね。
車両を預けるよりも自分の走りに対するコミュニケーションが大事ですから。
ただ、そこにはメカニックに対する日当もかかってきますし、難しい面もあります。
中西:オーテックのマフラーをつけたいと思った人が、試してみて、データを見て、どれが自分にとってよかったか、何が足りなかったかというようなコミュニケーションができるというのは大きな魅力だと感じますし、このあたりのサービスはすべて関連性がありますね。
大内田:すべて繋がっていますからね。
私どものいちばんの強みはレースが母体でできている会社であるということです。
作っているものは一般ユーザー向けが大半ですが、そういったなかでJMCAの会員でもありますし、製品を作って供給しながら、走行会などで実際に走りの違いを体感していただく。
一部のパーツを変えるだけでこんなに変わるんだということを走りで体験していただく。レーシングテクノロジーを一般向けにすることで、アピアランスの美しさも追求しながら、走りの感覚を磨きあげるという一連の環境作りそのものが、私どものサービスであり、「ストーリー作り」のひとつだと考えています。
<会社紹介>
オーテック鈴鹿
代表取締役・大内田氏自らレース活動を行ってきたオーテック鈴鹿。
オートバイに乗るということで体感できる感動を、製品にのせて提供していこうと、レース活動はもちろん、ツーリング、走行会など、さまざまなバイクの楽しみ方を提案し、その環境作りも担っている。
「DOGFISH」の名で知られるマフラー製作では、OEMだけでなく、ひとりひとりのお客さまの声を大切にし、性能、そしてアピアランスにも妥協することなく「いいモノ」を作ることに注力している。
三重県鈴鹿市住吉町6729-7
TEL:059-370-7135
営業時間:9:00-18:00
定休日:土曜日(月2回)、日曜日 ※レース・イベントで変更する場合もあり。
http://www.otec-suzuka.net/
まとめ: 松岡佳枝
写真:大西としや