12月3日、4日にタイでアジアロードレース選手権最終戦が行なわれ、タイトル争いが決着した。
ポイントリーダーとして最終戦を迎えた小山知良(T.プロ・ユージーホンダNTS with WOW)。7点差で小山を追うのはザクワン・ザイディ(ムサシ・ブーンシュウホンダレーシング)。タイトル争いは二人の一騎打ちの様相。さらに22点差の高橋裕紀(ムサシ・ブーンシュウホンダレーシング)、34点差のアズラン・シャー・カマルザマン(バイクARTレーシングカワサキ)の二人もわずかにタイトル獲得の可能性を残していた。
予選では、セッション序盤に転倒を喫した小山は8番手グリッド。対するザクワンは7番手、大逆転チャンピオンをねらう高橋は5番手、アズランは6番手と、奇しくも4人が続いてグリッドに並ぶことに。
レース1では小山とザクワンは7番手争い集団でバトルを展開。この争いはザクワンが制し、小山は8位でゴール。ここで小山とザクワンのポイント差は6点に。一方、高橋は転倒で20位に沈み、アズランは4位でゴールしたものの、この時点で小山との点差が29ポイントになりアズラン、高橋共にタイトルの可能性がなくなった。
そしてレース2。小山は10番手、ザクワンが9番手で周回を重ねる。しかし8周目に小山のマシンにトラブルが発生。小山はそのままマシンを止めてしまう。一方のザクワンは最後の最後にポジションを上げて6位でゴール。4点差で逆転チャンピオンに輝いた。
小山はチームを通じて「これがレースですね。チームのみんなが誰一人手を抜かずにベストを尽くしましたから。ザクワン選手の後ろにつけて、ペースが上がらないのは分かっていました。マシンは、エンジンのパンチが少しないなと思っていましたが、トップスピードも出ていましたし、ついていけると思っていたのですが…。負けたら終わりではなく、辞めたら終わり。来年も這い上がって行くしかないですね。今シーズンも多くのサポートを感謝いたします。ありがとうございました」とコメントを発表した。