Moto2クラスとMoto3クラスのプライベートテストが、11月21日と22日の二日間、スペインのバレンシア(リカルド・トルモサーキット)で開催された。
二日間のテストは初日はドライで行なわれたが、二日目は雨に見舞われ、ウエットコンディションでの走行となった。テストはMoto2クラスとMoto3クラスのレギュラーライダーに加え、スペイン選手権(CEV)に参戦するライダーも参加した。
Moto2クラスでは中上 貴晶(カレックス)が1分34秒761で総合トップ。中上はドライの初日に79周を走り、プライベートテストのため非公式ながら、2014年にトーマス・ルティが記録したサーキットレコードラップ(1分35秒312)と今年の最終戦バレンシアでヨハン・ザルコが樹立したサーキットベストラップ(1分34秒879)を更新するタイムを記録。中上は二日目のウエットの走行にも臨んだが、5周目の1コーナーで転倒、中上自身にダメージはなかったが、マシンがコースサイドのウオールまで滑っていき大破、テストを切り上げることとなった。
総合2番手に1分35秒790でチャビ・ビエルヘ(テック3)、総合3番手に1分36秒024でフランチェスコ・バニャーヤ(カレックス)が続き、バニャーヤはMoto3からのステップアップ組でトップタイムを記録。KTM製新シャーシで臨むミゲール・オリベイラ(KTM)が1分36秒084で総合4番手に続き、総合5番手に1分36秒232でエドガー・ポンス(カレックス)、総合6番手に1分36秒405でファビオ・クアルタラーロ(カレックス)の順で続いた。
Moto3チャンピオンのブラッド・ビンダー(KTM)は1分36秒443で総合7番手につけたが、初日に転倒した際にバイクが左前腕に落下。左前腕の橈骨(とうこつ)を骨折、尺骨(しゃっこつ)を脱臼したため、バルセロナの病院で手術を受けた。
週末のスペイン選手権(CEV)最終戦バレンシアのMoto2クラスで優勝した長島 哲太(カレックス)は、来季のチームで初テストに臨み、1分36秒710で総合10番手。CEV最終戦バレンシアのMoto2クラスにワイルドカード参戦した羽田 大河(NTS T-pro)は1分37秒567を記録。
Moto3クラスではエネア・バスティアニーニ(ホンダ)が1分39秒762で総合トップ。バスティアニーニは二日目のウエットは走行を見合わせた。総合2番手に1分39秒819でボ・ベンスナイダー(KTM)、総合3番手に1分39秒945でニッコロ・アントネッリ(KTM)が続き、来年からMoto3クラスにフル参戦する佐々木 歩夢(ホンダ)は1分40秒110で総合4番手に。総合5番手に1分40秒171でロマーノ・フェナティ(ホンダ)が続いた。
鈴木 竜生(ホンダ)は新チームで初テストを行ない、1分40秒903で総合10番手に。来年からMoto3に参戦する鳥羽 海渡(ホンダ)は1分40秒973で11番手となった。