MotoGP第15戦インドネシアGP MotoGPクラス3日目、MotoGP決勝はインドネシア、プルタミア・マンダリカ・インターナショナルサーキットで現地時間午後3時(日本時間午後4時)から27周で争われた。気温31度、路面温度57度、湿度65％、晴れ切ったドライコンディション。詰めかけた延べ102929人の観客が見守った。
　スタートで、2列目6番グリッドから好スタートを決め、ホールショットを奪ったのはホルヘ・マルティン(ドゥカティ)だった。すぐ後ろにはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)が2番手、３番手をファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ルカ・マリーニ(ドゥカティ)、ブラッド・ビンダー(KTM)で争っていた10コーナー周辺、マリーニのインに入ろうとしたビンダーに押し出されマリーニは転倒。このままポールポジションスタートのマリーニはリタイアとなる。
　13番グリッドスタートのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)も好スタートを切り6番手に着けていたが、ビンダーとマリーニの接触の間に4番手まで順位を上げた。バニャーヤは、3周目にはクアルタラロを抜き3番手に浮上する。バニャーヤに抜かれた直後にクアルタラロはアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)にも抜かれ5番手となる。
　先頭ではマルティンがビニャーレスとの差を広げていた。マリーニ以前に2周目でポル・エスパロガロ(ガスガス)が単独で転倒リタイア。8周目にはマルク・マルケス(ホンダ)が13コーナーで転倒、リタイアした。
マルティン、ビニャーレス、バニャーヤ、アレイシ・エスパロガロ、クアルタラロの後ろでは、ジャック・ミラー(KTM)、マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、ミゲール・オリベイラ(アプリリア)、ビンダー、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が激しく6番手争いをしていた。途中、オリベイラがインから来たビンダーと接触し、オリベイラは大きく順位を落とす。
　更にその後方では、中上貴晶(ホンダ)とジョアン・ミル(ホンダ)が激しい10番手争いをしていた。12周目、アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)とミルは転倒リタイア。イエローフラッグが出されている間に、トップを独走していたマルティンが13周目11コーナーで転倒。
　これにより、トップがビニャーレス、2番手バニャーヤ、3番手クアルタラロと順位が変わる。前後ソフトタイヤで挑んだアレイシ・エスパロガロは、クアルタラロに抜き返され4番手に居た。5番手ミラー、6番手ジャンアントニオ、7番手ベゼッキ、8番手ビンダー、9番手中上の順になる。
残り11周になると、前後ソフトタイヤのアレイシ・エスパロガロが、ミラー、ジャンアントニオ、ベゼッキにも上位を譲る。残り10周では、ビンダーもアレイシ・エスパロガロの前に出る。ビンダーには、マリーニとオリベイラとの接触でロングラップペナルティーが科された。
　残り8周、トップを走っていたビニャーレスをバニャーヤが抜いてトップに立った。その後ろにはコンマ5秒差でクアルタラロが着けていた。トップ3は激しい戦いの末このまま、バニャーヤがトップ、2位ビニャーレス、3位クアルタラロ。4位ジャンアントニオ、5位は最終ラップでビンダーを抜いたベゼッキ、6位ビンダー。中上は11位で5ポイント獲得した。バニャーヤが忘れがたい戦いでミシュラン通算５００勝を飾った。
　インドネシアでMotoGPが主導するエコ活動にも参加したビニャーレスが、表彰台ではバットマンに扮して現れる場面もあった。
　チャンピオンシップポイントランキングは、再びトップに立ったバニャーヤが346ポイント、2位マルティンが328ポイント、3位ベゼッキが281ポイント。中上は50ポイントで18位。激しい戦いから今後も目が離せない。

MotoGP 第15戦インドネシアGP MotoGP3日目 決勝結果
1 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
2 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
3 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
4 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
5 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
6 ブラッド・ビンダー(KTM)
7 ジャック・ミラー(KTM)
8 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
9 アレックス・リンス(ホンダ)
10 ポル・エスパロガロ(ガスガス)
11 中上貴晶(ホンダ)
12 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
13 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
14 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
NC ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
NC ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
NC アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)
NC ジョアン・ミル(ホンダ)
NC マルク・マルケス(ホンダ)
NC ルカ・マリーニ(ドゥカティ)
NC ポル・エスパロガロ(ガスガス)