MotoGP第4戦スペインGPプレビュー
2023/04/26
MotoGP第4戦スペインGPがスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催される。スペインGPの舞台であるヘレスサーキットは、全長4.42km、右コーナーが8、左コーナー5、直線が607mと、ストレートが短く、コーナーが連続する中低速のテクニカルなサーキットだ。
開幕戦で負傷し、欠場が続いているエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は、第4戦スペインGPからの復帰が予定されている。木曜日にサーキットのメディカルセンターでメディカルチェックを受け、許可が降りれば3戦ぶりのレースとなる。マルク・マルケス(ホンダ)は開幕戦で負った右手の骨折が完治せず第4戦も欠場することを発表。復帰に関しては第5戦フランスGPを目指すという。なお、第3戦アメリカズGPではステファン・ブラドル(ホンダ)がマルケスの代役を務めたが、第4戦ではWSBK(スーパーバイク世界選手権)でTEAM HRCから参戦しているイケル・レクオナが代役を務めることが発表された。また、開幕戦で肺挫傷と顎、背椎を骨折したポル・エスパルガロは欠場。アメリカズGPに引き続き、ジョナス・フォルガーが代役として起用される。
今大会最大のトピックはダニ・ペドロサ(KTM)のワイルドカード参戦だ。現役引退後,KTMのテストライダーとしては2021年8月の第10戦スティリアGP以来の参戦となる。もちろん参戦の目的はデータを収集することだが、今大会に参戦するライダーで、最多となる3勝を挙げているペドロサだけに上位フィニッシュに期待が高まるところだ。そしてヘレスで最多のポールポジション獲得数を誇る現役ライダーがファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)だ。前戦アメリカズGPではサバイバルレースを生き残り3位表彰台を獲得。成績を残した状態で得意のヘレスに臨む。
アメリカズGPではアレックス・リンス(ホンダ)の優勝により、ついに連勝が止まったドゥカティ。そしてドゥカティのエースであるフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は前戦の決勝で痛恨の転倒を喫したことにより、ランキングトップのマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)とのポイント差が9ポイント差から11ポイント差に拡大。ランキング首位の座を奪い返すべく、バニャーヤは昨年ポールトゥウィンを挙げたヘレスで挽回に挑む。
チームメイトのリンスが前戦アメリカズGPで劇的な優勝を果たす一方、総合17位と低迷が続く中上貴晶。しかし第4戦の舞台であるヘレスでは、2020年と2021年に自己最高位となる4位を獲得している得意のサーキットでもある。結果を残しているサーキットでキャリア初のMotoGPクラスでの表彰台獲得を目指す。
Moto2クラスでは小椋藍(カレックス)が出場。小椋にとってヘレスはキャリア初優勝を挙げた思い出の地。開幕前の負傷でシーズンを出遅れてしまった小椋だが、ヘレスからシーズンの流れを取り戻したいところだ。
Moto3クラスには5名の日本人ライダーが参戦。これまでもヘレスと日本人ライダーの相性は良く、毎年日本勢は上位でフィニッシュしており、2019年には現在ランキング5位の鈴木竜生(ホンダ)が2位表彰台を獲得している。
開幕から予選で速さを見せている佐々木歩夢(ハスクバーナ)は第2戦に続き、前戦でも転倒リタイアとなり、ランキング16位に。鳥羽海渡(ホンダ)が10位、山中琉聖(ガスガス)、古里太陽(ホンダ)は今シーズン初のポイント獲得を狙う。
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