かゆいところに手が届く「気遣い」こそがメイド・イン・ジャパン。
2019/02/18
森:ムービーはね、見てもらえれば、それだけで誰でも絶対ウチの商品を使うことができます。うちの商品は“買ってよかった”って思っていただけるものが山ほどあると思います。もっと早く買っていれば……っていうね。
ホイールバランサーにしてもね、レースなんかでね、リヤホイールであの速さで走ったら、絶対にバランス狂うわけでね。商品本体をまずYouTubeで見ていただいたら、本当によくわかりますよ。シャフトもつけさせていただいているんです。ベアリングの内径って、12、15、17、20、22、25、28mmって決まっているんです。これを全部揃えたらエライ金額になってしまいます。ウチでは15をつけているんですが、例えばスズキの隼、リヤホイールが25mmでも、付属の15mmでバランスを取ることができます。スタティックのバランスに至っては5gまで取ることができるんです。皆シャフトを合わせる必要があると思い込んでいるだけなんです。軽点、重点、ダイナミックバランス、十分取ることができます。
また、ウチの商品を買っていただけたら、情報提供ができます。タイヤ交換をする際にも、少なくとも軍手、レバー、ビードクリーム、リムプロテクターが必要になる。何も知らずにスタンドやバランサーを買ってしまったら、他にもこんなに必要なものがあるのかということになりますよね。ホイールバランスをとる際には、パーツクリーナーやウェス、ウェイトにガムテープ、チョークなんかも必要になります。ウチではお試し用の重りもセットにしています。あとチョークね。チョークって意外と手に入らないんです。20本、長いチョークの入ったものを買って、それをカットし、袋詰めして小分けしています。これはね、メイド・イン・ジャパンの「気遣い」。かゆいところにちゃんと手が届く、これこそが商品と同じくらい大事なことなんやと思います。
例えば、片持ちスタンドなんかでもね、ロング、ショート、色も赤、白、黒、オレンジ、ライムグリーンと店頭でフルラインナップすると30mくらいの売り場が必要になってしまう。それにスタンド一台でV受け、L受け、どちらも欲しい人がいるわけです。売り場の面積がない場合、お店にとってみれば在庫の金額を抑えたいという側面もあるでしょう。それなら、スタンド一台で組み合わせを考えられるバリエーションがあればいいと思うんです。
31アイスクリームというお店がありますよね? 31種類のフレーバーがあって、シングル、ダブル、トリプル、カップにコーン、いく通りも好みに合わせたものが作れる。同じフレーバーを3つだっていいわけです。そういうことがヒントになりますよね。本体は何がいいですか? 受けはVですか? Lですか? そうすることで、ユーザーの好みにも合わせることができる上、売り場も大きく取らずに済みます。
中西:トッピング形式ですね。
森:そう。トッピング形式。漠然と物を作って置いてもらって売るっていうだけじゃダメだと思うんです。アイデアも大事なんですよ。
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