ドビジオーゾが接戦を制して今季2勝目
MotoGP第10戦チェコGP、MotoGPクラスは、チェコのブルノサーキットで決勝レースを行ない、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温28度、路面温度41度のドライコンディションで争われた。好スタートでホールショットを取ったのはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。しかし、3コーナーでドビジオーゾがトップを奪い、レースをリードしていく。
1周目の3コーナーでマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ブラドリー・スミス(KTM)、ステファン・ブラドル(ホンダ)の多重クラッシュが発生。ビニャーレスとブラドルはその場でリタイア、スミスは再スタートしたものの、ピットに戻ってリタイアとなる。
トップ争いをドビジオーゾとロッシの二人が展開し、マルク・マルケス(ホンダ)が3番手、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)が4番手で続く。
8周目の5コーナーでロッシがドビジオーゾを交わしてトップに浮上、ロッシは10周目までトップの座をキープするが、11周目の1コーナーでドビジオーゾが再びトップに立つ。ロッシは続く3コーナーでマルケスにも交わされて3番手に後退。12周目の12コーナーではカル・クロッチロウ(ホンダ)がロッシを交わして3番手に浮上する。さらに続く13周目にはロレンソもロッシを交わして4番手に浮上。ロッシは5番手まで後退してしまった。
トップ争いはドビジオーゾ、マルケス、クロッチロウの順となるが、16周目の最終コーナーでロレンソがクロッチロウを交わして3番手に浮上すると、終盤にはドビジオーゾ、マルケス、ロレンソの3人によるトップ争いとなる。
18周目の13コーナーでマルケスを交わして2番手に浮上したロレンソは続く最終コーナーでドビジオーゾのインをつくが、クロスラインとなり、ドビジオーゾがトップをキープ。ロレンソは続く19周目の4コーナーでもトップをねらうがドビジオーゾもこれを抑える。ロレンソは20周目の4コーナーでいったんトップに浮上するが、ドビジオーゾもすぐに抜き返しトップをキープ。13コーナーでは今度はマルケスがロレンソに勝負をしかけるが、ロレンソも抑える。
そして、迎えた最終ラップ、3コーナーでマルケスがロレンソを交わして2番手に浮上するが、5コーナーではロレンソがマルケスを交わしてポジションを奪還。二人が激しくやりあったことで、ドビジオーゾに勝負をしかけるまでには至らず、ドビジオーゾがトップでチェッカー。僅差の2位にロレンソ、3位にマルケスが続いた。
ドビジオーゾとロレンソは最終ラップにファステストラップを更新。ドビジオーゾが今シーズン2勝目を飾り、順番は異なるが、イタリアGPに続いてドゥカティがワンツーフィニッシュを飾った。
マルケスは3位入賞でランキングトップの座をキープ、ランキング2位のロッシとの差を49ポイントと3ポイント拡大。ランキング3位のビニャーレスがノーポイントに終わり、優勝したドビジオーゾがランキング3位に浮上した。
5番手まで後退したロッシは、トップ争いからは遅れたものの、最終ラップの最終コーナーでクロッチロウを交わして4位でゴール。13ポイントを獲得してグランプリ通算獲得ポイント数を6007ポイントとし、初の6000ポイントの大台を突破したライダーとなった。
クロッチロウは5位でゴールし、インディペンデントチームトップを獲得。6位にダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)、7位にヨハン・ザルコ(ヤマハ)が続いた。
8位にダニ・ペドロサ(ホンダ)が入賞、ペドロサは終盤まで10番手を走っていたが、残り3周で8番手に浮上。アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)も終盤にポジションを上げ、9位に入賞した。18周目まで8番手をキープしていたアンドレア・イアンノーネ(スズキ)はペドロサ、バウティスタに交わされ、10位に入賞。アレックス・リンス(スズキ)は11位に続いた。
ジャック・ミラー(ドゥカティ)が12位、フランコ・モルビデリ(ホンダ)は13位に入賞し、ルーキートップ。ハフィス・シャリン(ヤマハ)が14位、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が15位に続いた。
16位にトーマス・ルティ(ホンダ)、中上 貴晶(ホンダ)は17位でゴール。18位にカレル・アブラハム(ドゥカティ)、19位にシルバン・ギュントーリ(スズキ)、20位にハビエル・シメオン(ドゥカティ)の順で続いた。
ティト・ラバット(ドゥカティ)は序盤にトップ集団の最後尾となる11番手をキープしていたが、7周を終えてピットに戻ってリタイア。スコット・レディング(アプリリア)は6周目の13コーナーで転倒しリタイア。ポル・エスパルガロ(KTM)は朝のウオームアップ走行で転倒、鎖骨を骨折したため決勝に出場しなかった。